看護師の求人票を見ていると、
4週8休
月9日休み
シフト制
といった表現をよく見かけます。
「どれも週2日くらい休めるという意味?」
と思うかもしれません。
でも、この3つは同じ意味ではありません。
さらに、
4週8休=年間休日104日
と単純に考えてよいのか。
月9日休み=年間休日108日
なのか。
シフト制なら年間休日は何日なのか。
求人票の休日欄は、少し読み込まないと実際の働き方が見えてきません。
特に病院や介護施設など、土日祝日も稼働している職場では、一般企業のような「土日祝休み」とは休日の考え方が異なります。
今回は、4週8休・月9日休み・シフト制の違いを整理してみましょう。
「4週8休」とは?
4週8休とは、文字どおり、
4週間の中に8日の休日を設ける
という考え方です。
28日間で8日休むので、平均すると週2日程度の休日になります。
ただし、
毎週必ず2日休める
という意味ではありません。
たとえば、
1週目 休日1日
2週目 休日3日
3週目 休日2日
4週目 休日2日
でも、4週間の合計は8日です。
つまり、
4週8休=完全週休2日制
ではありません。
完全週休2日制については第1回で詳しく解説しています。
4週8休なら年間休日は何日?
単純計算してみましょう。
4週間=28日間で8日休みです。
1年間は約52週なので、
52週÷4週×8日=104日
となります。
したがって、4週8休だけを単純に年間換算すると、年間104日程度が一つの目安になります。
ただし、実際の年間休日が必ず104日になるわけではありません。
職場によって、
祝日分の休日
夏季休暇
年末年始の休日
法人が定める休日
などが別に設定されていることがあるからです。
たとえば、
4週8休
+祝日相当分
+夏季休暇
などで、年間休日が120日前後になる職場も考えられます。
したがって、
「4週8休」という言葉だけで年間休日を判断しない
ことが大切です。
「月9日休み」とは?
月9日休みは、一般的には、
1か月に9日の休日を設ける
という制度です。
単純に、
9日×12か月
で計算すると、
年間108日
です。
ただし、実際には、
2月のみ8日休み
などの制度もあります。
その場合、
9日×11か月+8日
=107日
となります。
さらに夏季休暇や年末年始休暇などが別枠で設けられていれば、年間で休める日は増える可能性があります。
求人票に「月9日休み」とあったら、
「年間休日は何日ですか?」
まで確認するのが確実です。
「月9〜10日休み」ならどうなる?
看護師求人では、
月9〜10日休み
という表現もあります。
この場合、毎月同じ休日数とは限りません。
たとえば、
31日の月 10日休み
30日の月 9日休み
2月 8〜9日休み
など、職場の年間カレンダーによって調整されることがあります。
だからこそ、
月の休日数だけでなく「年間休日○日」をセットで確認する
ことが重要です。
「シフト制」は休日数を表す言葉ではない
ここは特に重要です。
シフト制=休日制度
と思っている人もいるかもしれませんが、「シフト制」という言葉だけでは休日数は分かりません。
シフト制とは一般に、勤務日や勤務時間をシフト表によって決める働き方です。
たとえば病棟看護師なら、
日勤
夜勤
休日
などを組み合わせて勤務表が作られます。
したがって、
シフト制・年間休日105日
という求人もあれば、
シフト制・年間休日120日
という求人もあり得ます。
「シフト制」という言葉を見つけたら、
年間休日数
を別に確認しましょう。
4週8休と完全週休2日制は何が違う?
ここを比較してみましょう。
完全週休2日制
原則として、毎週2日の休日があります。
4週8休
4週間で8日の休日があります。
合計だけを見ると似ています。
しかし休み方が違います。
たとえば4週8休なら、
ある週は休日1日、
次の週は休日3日、
という配置も制度上考えられます。
一方、完全週休2日制なら、毎週2日の休日があるという考え方です。
したがって、
休日総数だけでなく、どう配置されるか
も働きやすさに影響します。
「土日祝休み」と4週8休も違う
一般企業では、
土日祝休み
という求人をよく見かけます。
一方、病院や介護施設は365日稼働しているところが多いため、
土日祝日も勤務
になることがあります。
4週8休だからといって、
土曜日と日曜日が休み
という意味ではありません。
火曜日と金曜日が休みになる週もあれば、
土曜日に勤務して日曜日と月曜日が休みになることもあります。
看護師の場合は、
「何日休めるか」
だけでなく、
「土日祝日の休みはどの程度取れるか」
も確認すると実際の生活をイメージしやすくなります。
祝日は休みになる?
これも職場によって大きく違います。
一般企業で、
完全週休2日制(土日)+祝日休み
なら、祝日は通常の休日に加わります。
しかし病院の場合、
4週8休+シフト制
なら、祝日だから全員休みになるわけではありません。
その代わり、
祝日相当分を年間休日として別日に設定する
職場もあります。
一方、祝日相当分が別途追加されない制度もあります。
ここが年間休日数に大きく影響します。
4週8休なのに年間休日120日になるのはなぜ?
たとえば、
4週8休・年間休日120日
という求人を見つけたとします。
「4週8休なら104日くらいなのに、どうして120日?」
と思うかもしれません。
これは、
4週8休による休日
+祝日相当分
+夏季・年末年始などの休日
という制度になっている可能性があります。
逆に、
4週8休・年間休日105日
なら、4週8休以外の休日があまり多くない制度かもしれません。
つまり同じ「4週8休」でも、
年間休日105日と120日では、実際の休日数が大きく違う
のです。
月9日休みでも年間休日120日になることはある?
これもあり得ます。
たとえば、
月9日休み
=年間108日
に加えて、
夏季休暇3日
年末年始休暇5日
その他の休日4日
が年間休日として別途設定されていれば、
年間120日
になります。
ただし、夏季休暇や年末年始休暇が年間休日とは別の「特別休暇」として扱われる制度もあります。
そのため、
年間休日の数字と休暇制度を両方確認する
ことが重要です。
年間休日105日と120日では15日違う
年間休日を比較すると、
105日と120日では年間15日の差
があります。
1か月あたりにすると約1.25日です。
つまり、平均すると、
毎月1日以上休みが多い
くらいの差になります。
数日程度の違いに見えても、年間で考えるとかなり大きな差です。
第2回では、年間休日105日・110日・120日の違いを詳しく比較しています。
看護師は「夜勤明け」を休日として数えない
看護師求人を見るときに、特に注意したいポイントです。
たとえば、
夜勤
↓
夜勤明け
↓
休日
という勤務があったとします。
夜勤明けの日は朝に仕事が終わるため、
「明けも休みみたいなもの」
と感じるかもしれません。
しかし、夜勤明けと暦日としての休日は同じではありません。
「明け+休み」で、
2連休
と単純に考えないようにしましょう。
実際の休日数を比較するときは、求人票の年間休日を基準に見る方が分かりやすくなります。
休日数だけでなく「連休の取りやすさ」も重要
ここからは、数字だけでは分からない部分です。
たとえば、どちらも年間休日120日だったとしても、
職場A
2連休が比較的多い
月1回程度は土日休み
希望休月3日
職場B
休日が1日ずつ分散
土日休みは少ない
希望休月1日
なら、生活のしやすさはかなり違うかもしれません。
旅行や家族との予定を重視する人なら、職場Aの方が合う可能性があります。
一方、平日に休みたい人なら、職場Bのようなシフトにもメリットがあります。
年間休日数が同じ=休みやすさも同じ
ではありません。
「希望休」は休日が増える制度ではない
看護師求人には、
希望休 月3日まで
などと書かれていることがあります。
これは一般的には、シフト作成時に、
「この日を休みにしてほしい」
と希望を出せる制度です。
たとえば月9日休みで希望休3日なら、
9日の休日+希望休3日=12日休み
ではありません。
9日の休日のうち、3日について希望を出せる、という運用が考えられます。
希望休については、
何日まで希望できるか
だけでなく、
実際にどの程度希望が通るか
も重要です。
有給休暇も年間休日とは分けて考える
年間休日と有給休暇も別物です。
たとえば、
年間休日110日
の職場で有給休暇を10日取得すれば、
年間で仕事をしない日は、
110日+有給取得10日=120日
という考え方ができます。
ただし、
年間休日120日になった
という意味ではありません。
年間休日と有給休暇の違いについては、第5回で詳しく解説しています。
3つの求人を比較してみよう
ここで、架空の看護師求人を比較します。
| 求人A | 求人B | 求人C | |
| 休日制度 | 4週8休 | 月9日休み | シフト制 |
| 年間休日 | 104日 | 110日 | 120日 |
| 夏季休暇 | なし | 3日 | 3日 |
| 希望休 | 月2日 | 月3日 | 月3日 |
| 有給 | 法定どおり | 法定どおり | 法定どおり |
「4週8休」「月9日」「シフト制」という言葉だけでは、どれが最も休みが多いか分かりません。
年間休日を見ると、
求人Cが120日
で最も多いことが分かります。
ただし最終的には、
夏季休暇が年間休日に含まれるのか
希望休がどの程度通るのか
連休を取れるのか
なども確認します。
これが休日制度を比較する基本です。
求人票の休日欄で確認したい8項目
気になる求人を見つけたら、次の8項目を確認してみましょう。
① 年間休日は何日?
まず年間の休日総数を確認します。
② 4週8休・月9日・完全週休2日のどれ?
休日の基本的な仕組みを確認します。
③ 祝日はどう扱われる?
祝日相当分の休日があるか確認します。
④ 夏季・年末年始休暇はある?
さらに年間休日に含まれているのかも確認します。
⑤ 有給休暇はいつから使える?
年間休日とは別に確認します。
⑥ 希望休は何日出せる?
シフト勤務では重要です。
⑦ 連休は取れる?
年間休日が多くても、休日が分散する場合があります。
⑧ 看護師なら夜勤明けの翌日はどうなる?
夜勤明けから次の勤務までの間隔も働きやすさに影響します。
面接・職場見学で聞いてみよう
休日制度は、求人票だけでは実態が分からないことがあります。
そんなときは、
「4週8休とのことですが、年間休日は何日になりますか?」
と確認できます。
また、
「希望休は月に何日程度出せますか?」
「2連休や3連休はどの程度ありますか?」
「夜勤明けの翌日に日勤になることはありますか?」
などと聞けば、実際のシフトをイメージしやすくなります。
さらに可能であれば、
「一般的な1か月の勤務例を教えていただけますか?」
と聞くのも有効です。
「年間休日」だけでも「4週8休」だけでも判断しない
休日制度を見るときは、
年間休日120日だから絶対に働きやすい
とも、
4週8休だから休みが少ない
とも言い切れません。
見るべきなのは、
休日の総数
と
休日の配置
の両方です。
さらに看護師なら、
希望休
連休
土日祝日の勤務
夜勤明け
まで見ることで、実際の生活が見えてきます。
休日は「何日あるか」と「どう休めるか」を見る
最後に、この回で最も覚えておきたいポイントです。
4週8休
→ 4週間で8日の休日
月9日休み
→ 原則として1か月に9日の休日
シフト制
→ 勤務日・勤務時間などをシフトで決める働き方であり、それだけでは休日数は分からない
そして、
年間休日
→ 1年間に設定されている休日数を見るための重要な数字
です。
求人票を見るときは、
「年間何日休める?」
だけではなく、
「その休みは、どう配置される?」
まで確認してみてください。
転職後の生活を左右するのは、休日の「数」だけではなく、休み方でもあります。
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