第2回|看護師の転職で失敗しない希望条件の決め方|給与・休日・夜勤・通勤を整理しよう

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転職を考え始めて、求人をいくつか見てみる。

すると、だんだん分からなくなってくることがあります。

月給は高いけれど、休みが少ない。

年間休日は多いけれど、通勤が遠い。

夜勤はないけれど、給与が下がる。

給与も休みも悪くないけれど、やりたい看護とは少し違う。

「結局、どの求人がいいんだろう」

そう迷ってしまうのは珍しいことではありません。

転職で大切なのは、すべての条件が一番良い求人を探すことではありません。

自分にとって、

何を一番大切にするのか

を決めることです。

今回は、看護師が転職先を選ぶ前に整理しておきたい希望条件の決め方を解説します。


希望条件を決めないまま求人を見ると迷いやすい

たとえば、次の3つの求人があったとします。

求人A求人B求人C
月給33万円29万円30万円
年間休日105日120日115日
夜勤月5回なし月4回
残業20時間5時間10時間
通勤20分45分15分

どれが一番良いでしょうか。

答えは、人によって違います。

給与を最優先する人なら求人A。

夜勤をなくしたい人なら求人B。

通勤時間を短くしたい人なら求人C。

つまり、

求人そのものに「絶対の1位」があるわけではありません。

自分の優先順位によって、良い求人は変わります。


まず「転職で変えたいこと」を書き出す

希望条件を決める前に、

今の職場で何が不満なのか

を書き出してみましょう。

たとえば、

  • 夜勤が多い
  • 残業が多い
  • 年間休日が少ない
  • 有給が取りにくい
  • 通勤が長い
  • 給与が低い
  • 人間関係がつらい
  • 急性期が合わない
  • 子育てとの両立が難しい

です。

そのうえで、

次の職場ではどうしたいか

に変換します。

夜勤が多い
→ 夜勤なし、または月2回まで

年間休日が少ない
→ 年間休日120日以上

通勤が長い
→ 30分以内

残業が多い
→ 月10時間以内

という形です。


希望条件は3段階に分ける

おすすめは、条件を次の3つに分けることです。

絶対に譲れない条件

ここを満たさない求人には応募しない。

できれば欲しい条件

満たしていればうれしいが、他の条件が良ければ妥協できる。

妥協できる条件

必須ではない。

この3段階に分けると、求人選びがかなり楽になります。


「絶対に譲れない条件」は3つくらいにする

譲れない条件を10個作ると、該当する求人がほとんどなくなる可能性があります。

そこでおすすめなのが、

本当に譲れない条件を3つ程度に絞ること

です。

たとえば、

例1

  1. 夜勤なし
  2. 年間休日120日以上
  3. 通勤30分以内

例2

  1. 月給30万円以上
  2. 急性期病棟
  3. 教育体制が整っている

例3

  1. 土日休み
  2. 残業月10時間以内
  3. 子育て支援制度あり

です。


給与は「欲しい金額」と「最低ライン」を分ける

給与については、

希望額

最低ライン

を分けると判断しやすくなります。

たとえば、

希望
月給30万円以上

最低ライン
月給27万円以上

です。

そうすれば、

月給29万円の求人を見たとき、

「希望には届かないけれど、他の条件が良ければ検討できる」

と判断できます。


月給だけでなく年収で考える

給与条件を見るときは、月給だけでは不十分です。

たとえば、

求人A

月給30万円
賞与60万円

年収
420万円

求人B

月給28万円
賞与100万円

年収
436万円

月給は求人Aの方が高いのに、年収は求人Bの方が高いです。

さらに、

夜勤手当

残業代

昇給

などもあります。

給与条件を決めるときは、

月給だけでなく、想定年収でも考える

ことが大切です。


「基本給」も希望条件に入れる?

場合によっては入れてもよいでしょう。

求人票では、

月給30万円

でも、

基本給20万円+手当10万円

ということがあります。

勤務先によっては基本給が、

賞与

昇給

退職金

に影響する場合があります。

長く働きたい人は、

基本給はいくらか

も確認しておくとよいでしょう。


休日は「年間休日○日」で決める

休日条件も、

「休みが多いところ」

では曖昧です。

具体的に、

年間休日120日以上

などと数字にしてみましょう。

たとえば、

年間休日105日

年間休日120日

では、

15日差

があります。

年間で見ると大きな違いです。


「完全週休2日制」だけでは決めない

完全週休2日制は魅力的ですが、

完全週休2日制=年間休日120日

とは限りません。

毎週2日休みでも、

祝日が休日にならなければ年間休日は少なくなる可能性があります。

そのため休日条件は、

完全週休2日制

だけでなく、

年間休日数

もセットで確認します。


有給休暇も希望条件に入れる?

入れてよいですが、

「有給あり」

だけでは判断しにくいです。

ほとんどの労働者には一定の要件を満たせば年次有給休暇が付与されます。

より重要なのは、

実際に取得できているか

です。

たとえば、

年間休日120日

有給平均取得15日

の職場と、

年間休日120日

有給平均取得5日

では、実際に休める日数がかなり違う可能性があります。


看護師は「希望休」を確認する

シフト勤務では、

希望休

も重要です。

たとえば、

希望休月3日

なら、

家族行事や友人との予定を入れやすくなります。

ただし、

「希望休3日」

と書いてあることと、

「必ず3日通る」

ことは同じではありません。

実際の運用も確認しましょう。


夜勤は「する・しない」だけで決めない

夜勤については、

夜勤あり

夜勤なし

の二択だけでなく、

回数でも考えましょう。

たとえば、

今は月6回夜勤

次は月2〜3回まで

なら、夜勤を完全になくさなくても負担は減ります。

夜勤を続けるなら、

月何回までなら続けられるか

を決めておくと求人を探しやすくなります。


夜勤手当と生活リズムをセットで考える

夜勤を減らせば給与が下がることがあります。

たとえば、

夜勤手当15,000円×4回
=60,000円

です。

夜勤をゼロにすると、単純には月6万円分減る可能性があります。

その分、

生活リズム

家族との時間

体力

をどう評価するか。

これも転職条件の一つです。


通勤時間は毎日のこと

通勤は軽く見られがちですが、非常に重要です。

たとえば、

片道60分

なら、

往復2時間。

月20日勤務なら、

月40時間

です。

年間なら、

480時間

です。

片道30分なら、その半分です。

給与が月1万円高くても、

毎日1時間余計に通勤するなら、

その条件をどう考えるかは人によって違います。


「家から近い」は立派な希望条件

看護師の求人を見るとき、

「給与やキャリアを優先しなければ」

と思うことがあります。

でも、

家から近い

は十分重要な条件です。

特に、

夜勤明け。

子育て。

家族介護。

などがある場合、通勤時間の短さは生活のしやすさに直結します。


残業時間も具体的な数字にする

「残業が少ない職場」

では曖昧です。

たとえば、

残業月10時間以内

と決めます。

今の職場が月30時間なら、

10時間以下でもかなり改善します。

求人票の、

時間外労働 月平均○時間

を確認しましょう。


職場の種類も条件にする

看護師の転職先は病棟だけではありません。

たとえば、

  • 急性期病院
  • 慢性期病院
  • 回復期リハビリ病棟
  • クリニック
  • 訪問看護
  • 介護施設
  • 健診センター
  • 企業
  • 保育園

などがあります。

「病院を変える」だけでなく、

働く場所そのものを変える

選択肢もあります。


「やりたい看護」も考える

給与や休日だけでなく、

仕事内容

も大切です。

たとえば、

急性期でスキルを伸ばしたい。

患者さんとゆっくり関わりたい。

在宅看護をやりたい。

予防医療に関わりたい。

管理職を目指したい。

などです。

長く働く職場を選ぶなら、

自分が何をしたいか

も希望条件に入れてみましょう。


人間関係はどう希望条件にする?

「人間関係が良い職場」

という条件は、とても重要ですが、求人票だけでは判断しにくいです。

そこで、

人間関係が良い

ではなく、

確認できる項目に分解します。

たとえば、

  • 離職率
  • 平均勤続年数
  • 教育体制
  • 中途採用者の割合
  • 職場見学時の雰囲気

などです。

求人票で分からないことは、職場見学や面接で確認します。


福利厚生は優先順位を決める

福利厚生もたくさんあります。

たとえば、

住宅手当

保育所

職員寮

資格取得支援

研修制度

食事補助

などです。

全部欲しいと思うと求人選びが難しくなります。

自分に関係するものだけを条件に入れましょう。


5つの条件で求人を点数化してみる

迷ったら簡単に点数を付ける方法もあります。

たとえば自分が重視する項目を、

給与

休日

夜勤

通勤

仕事内容

の5つにします。

各5点満点で評価します。

条件求人A求人B求人C
給与534
休日254
夜勤253
通勤524
仕事内容445
合計181920

このようにすると、

「なんとなく良さそう」

から、

自分の条件にどのくらい合っているか

に変わります。


さらに重要な条件には重みを付ける

たとえば、

夜勤なし

が絶対条件なら、他の項目より重く評価してもよいでしょう。

給与
→10点

休日
→20点

夜勤
→30点

通勤
→20点

仕事内容
→20点

という方法です。

大切なのは、完璧な点数表を作ることではありません。

自分が何を大切にしているかを見える化すること

です。


家族がいるなら一緒に条件を確認する

転職は自分だけの問題ではない場合があります。

たとえば、

子どもの送迎。

家族介護。

住宅ローン。

家族との休日。

などです。

夜勤を減らしたい。

土日休みが必要。

通勤30分以内。

という条件が、家族生活から決まることもあります。

その場合は、家族とも希望条件を共有しておくと安心です。


「全部満たす求人」を探さない

転職で迷う人ほど、

すべての条件を満たす求人

を探してしまうことがあります。

でも、

給与が高い。

休みが多い。

夜勤なし。

残業なし。

家から近い。

福利厚生も充実。

仕事内容も理想。

という求人が必ず見つかるとは限りません。

そこで重要なのが、

何を優先して、何なら妥協できるか

です。


希望条件を定期的に見直す

転職活動を始める前に決めた条件が、求人を見ているうちに変わることもあります。

たとえば、

「月給30万円以上」

と思っていたけれど、

年間休日125日で通勤10分なら、

月給28万円でもいいかもしれない。

そう思うこともあります。

条件は一度決めたら絶対に変えてはいけないものではありません。

求人を見る中で調整して構いません。


希望条件シートを作ろう

次の形で書いてみてください。

絶対に譲れない条件

できれば欲しい条件

妥協できる条件

さらに数字を入れます。

最低月給:_____万円

最低年間休日:_____日

夜勤:なし/月_____回まで

残業:月_____時間以内

通勤:片道_____分以内

これだけで求人をかなり比較しやすくなります。


迷ったら「今の職場」と比較する

希望条件を決められないときは、今の職場を基準にします。

たとえば、

今の月給28万円
→30万円欲しい

年間休日105日
→120日欲しい

夜勤月6回
→4回以下にしたい

通勤60分
→30分以内にしたい

と考えます。

そうすると、

転職で何を改善したいか

が明確になります。


希望条件は「転職のものさし」

求人をたくさん見ると、

高い給与。

きれいな病院。

魅力的な福利厚生。

などに目移りします。

そんなときに必要なのが、

自分の希望条件

です。

それが、

「この求人は自分に合っている?」

を判断するものさしになります。


求人に合わせて自分の条件を変えない

魅力的な求人を見つけると、

「夜勤なしが希望だったけど、給料高いから夜勤6回でもいいかな」

「通勤30分以内が希望だったけど、1時間でもいいかな」

と条件を変えたくなることがあります。

もちろん最終的に条件を見直すのは構いません。

でも、

なぜその条件を決めたのか

を思い出してください。

夜勤がつらくて転職するのに、夜勤回数の多い求人を選んだら、同じ悩みを繰り返す可能性があります。


希望条件を決める目的は「後悔しないこと」

転職先選びで大切なのは、

一番給与が高い職場を選ぶことでも、

一番休みが多い職場を選ぶことでもありません。

自分が納得できる職場を選ぶこと

です。

そのために、

給与。

休日。

夜勤。

通勤。

残業。

仕事内容。

などの条件に優先順位をつけます。


転職先を選ぶ前に、この4つだけは数字にしよう

最後に、最低限この4つだけは具体的な数字にしてみてください。

給与

最低いくら必要?

休日

年間何日ほしい?

夜勤

月何回まで?

通勤

片道何分まで?

たとえば、

月給28万円以上

年間休日120日以上

夜勤月4回まで

通勤30分以内

です。

ここまで決まれば、求人検索が一気にしやすくなります。


「良い求人」ではなく「自分に合う求人」を探す

転職サイトには、

「好条件求人」

「人気求人」

「高給与求人」

という言葉があります。

でも、

誰にとっても良い求人

はありません。

夜勤が好きな人。

夜勤をしたくない人。

給与を重視する人。

休日を重視する人。

人それぞれです。

だから、

「この求人は良い?」

ではなく、

「この求人は私に合う?」

と考えてみてください。

その答えを出すための基準が、今回決めた希望条件です。


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